日本政府はいまだに中国からの入国を禁止していない。いまさら入国禁止をしても意味がないという意見もあるようだが、医療機関を利用する人の数を増やさないという観点からは有効だと思う。今現在も毎日のように中国から人がやって来ている。もしこの人たちが発熱したり、または他の症状で医療機関を訪れることになれば、その分あきらかに医師の時間が取られる。これから日本で感染者が増え、また花粉症の時期と重なり、体調を崩す人が増える可能性もある時に、わざわざ感染元となっている国から入国させる必要があるのだろうか?
ましてや外国人が日本で感染していることが見つかった場合、医療費は日本国の負担となるようだ。中国で医療体制が混乱しているので、日本へ行ったほうがよいと考える中国人がいたとしても不思議ではないだろう。実際にネット上には、そういう情報も流れているようだ。困った時はお互い様とはいうが、まずは日本国内で日本人が医療機関を利用でき、きちんと治療される体制が維持されることが大切だと思う。その上で、余裕があれば、外国への支援も考えられるだろうが、マスクも不足している現状を無視して、自治体が中国にマスクや防護服を送ることに市民や県民が賛成できるだろうか?与党国会議員の中には、与党議員の給料から自動的に支援金を天引きし中国へ送ろうと考えている政治家もいる。なぜそこまで中国を助けたいと思うのか?
横浜港の大型クルーズ船の乗客を上陸させない対策を取ったならば、空路で中国からやって来る人も止めるべきであったし、今からでも直ぐに止めるべきだと思う。武漢にチャーター機をなん機も飛ばして日本人を帰国させたのに、中国の正月休みが明けたら中国へ戻る日本人のビジネスマンたち。政府が渡航禁止してくれれば中国へ行かずに済むのにと言ってる人が多いようだが、民間企業は自ら意思決定できるのであり、中国に関する情報を持っているのは、実際に中国で働いているビジネスマンではないのかと疑問に思う。日本の外務省がどれだけ情報収集しているのか分からないが、外務省以外にも他の省から出向いている人がいるのに、日本政府も日本の民間企業も情報共有しないのはもったいないと思う。
14億人以上の人口を持った国で、数億人減っても構わないと思っている国と、人口1億ちょっとの日本では取るべき対策が違う。中国のようにトップダウンで迅速に物事を実行できる政治体制でもないのだから、早目の対策が必要だと思うが、日本の政治家は、野次を飛ばしたとか、謝れとか、そういうことのほうが大事なようだ。
わずか9年前に東日本大震災を経験したばかりなのに、国の安全保障や危機管理という意識がいまだに欠けているのが非常に不思議である。