新型コロナウィルス対策 経済支援の重要性について思う

欧州のほとんどの国が封鎖政策をとっているが、徐々に封鎖を解除している。感染者数が減ったとはいえ、ワクチンも治療薬も開発されていない現状に変化はないので、解除後にまた感染拡大が始まるかもしれないという不安は大きい。しかしそれでも、できるだけ普段の生活に戻りたいという人は多いようだ。スイスの場合、4月末から封鎖一部解除となり、美容院やガーデンセンターの営業が可能となった。美容院は5月いっぱい予約でいっぱい、ガーデンセンターには長蛇の列ができている。全ての業種が同じように好調なスタートを切るとは思えないが、ある程度の感染対策(手の消毒、マスク使用、約2mの人との距離を取る、換気をよくするなど)をとることで、多くの人が消費を楽しみたいという気持を持っている。もちろんそのためには、封鎖期間中の休業補償や経済的支援が絶対条件である。それなしにただ休業を強要したら、封鎖解除後には大量の失業者で溢れ、消費を楽しむどころの話ではない。経済的困窮から強盗など社会治安の悪化、そして自殺者が増えるであろう。

封鎖政策をとっている間の経済支援をしぶれば、その後に増える失業者や生活保護を必要とする人の支援で、結局は同じだけ、またはそれ以上の財政支出が必要になる。そうであるなら、経済活動が停止している間に思いっきり支援し、封鎖解除後に一生懸命働いてもらい、お金を使ってもらったほうが健康的な社会である。ワクチンや治療薬ができるまでこれからどれだけの時間が掛かるか分からない。そんな暗い中、金で解決できることは金で解決したほうが良い。日本は他国に比べたら、財政にまだ余裕があると思う。

新型コロナウィルスによる死者数を抑えることに成功しても、経済難で自殺者を多く出したら、日本社会全体にとっては意味の無いことだと思う。

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