日韓の関係が悪化している昨今、韓国は国家間の約束を破る非常識な国として世界から見られているという書き込みやコメンテーターの話が日本のネットで流れています。しかし本当に世界は韓国をそう見ているのでしょうか?
ヨーロッパのドイツ語や英語メディアは、今回の日本の輸出管理強化と韓国をホワイト国から除外した日本を、歴史問題とからめて非難する報道をしているのが現実です。慰安婦問題、戦時の強制労働と、韓国人は日本の犠牲者であること。加害者である日本が、今回も韓国に対し非道な手段を取っているという趣旨の報道がされたのです。米国発の新聞報道もほぼ同じ内容でした。
スイスドイツ語圏においては夕方7時半からの国営放送で、慰安婦の写真まで見せながら、今回の輸出管理強化は日韓の歴史問題に発したものであるという報道をしました。ニュースを見た人の記憶に残ったのは、可哀そうな韓国というイメージのみだったと思います。
日本は数十万の少女や若き女性を強制連行し性奴隷としたこと、そして韓国人を強制的に過酷な労働につかせた悪い国というイメージが定着しているのが現実です。まさに韓国の宣伝戦が功を奏しているのです。
アニメや寿司などで日本ファンが増えているのも確かでしょう。しかし、政治や歴史問題に関しては、韓国被害者、日本加害者という構図で見る人が多く、日本の立場はまったく理解されていないのが現実だと言えるでしょう。
韓国の宣伝戦は以前にも増して強化されているように感じます。そしてその宣伝戦の効果を助けているのは残念ながら日本だと思います。日本が一貫して、韓国の宣伝戦で流される間違った歴史に抗議してこなかったことが、間違った歴史の定着化を進めたのだと思います。